2007年03月17日

行為の規範について

みつのぶ先生が、20日までお留守らしいので、お留守番かわりに、またまた投稿させていただきます。ちくま学芸文庫の一冊、「現代人のための哲学」の中に、人間社会の規範的なものを「法と、道徳と、存在の理法」との三層に分けて考えたとても興味深い記述があるので、ごく簡単に紹介させてください。
まず、「客観的に存立する規範」を、ここでは「法」と呼んでいます。これは、「公共的な社会の外的な枠組み」であり、これがないと「人間的社会の存立が危うくされる」ので、「きわめて重要な人間生活の基盤」であると考えられます。しかし、「こうした実定的な法が、つねに正しいとは限らない」わけです。実際、ヨーロッパやアメリカの歴史をみても、「既存の法的秩序への大規模な反逆のうちから」、「現代の自由主義と民主主義の精神は発祥した」といえます。
次に、道徳は、ここでは「人間の内面から、あるべき人倫の規範として自覚されてくる、内的立法の根拠、もしくは人間の行為を主導すべき根本的な信条のこと」と定義されます。この道徳が、「法に、その存在根拠を与えるもの」であると考えられます。
しかし、さらに掘り下げると、「人間の道義が成り立つのは、その根底に、」「存在の理法の自覚があるから」であると考えられます。ソフォクレスの『アンティゴネ』の中の、国王の禁令を犯しても「神のおきて」に従うのだといって兄の遺体を埋葬して死刑になったアンティゴネの行動にみられるように、「『神の掟』の自覚」あるいは「存在の理法の自覚」というものが人倫の掟の根底には現存していると考えられます。「およそ、道徳や規律や律法の成立の根源には、それが存在の定めである、という自覚がなければならない。存在の『定め(ネメイン)』のうちからこそ、『法(ノモス)』も生じうるのだと、ハイデッガーは指摘した」とされています。
(渡邊二郎『現代人のための哲学』ちくま学芸文庫198−202ページ参照)
法も秩序も、もとは神の掟から流れてくることをおもえば、神の掟に従おうとするキリスト者と、国家の存在は、ほんとに国家の法が存在の理法にかなったものであれば、けっして対立することはないのではないかなあとおもったことでした。皆様は、どうお考えになられるでしょうか・・。
posted by 静川夏理 at 06:21| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月16日

都知事選の公約

いよいよ、22日に都知事選の告示だそうで、候補者4氏の公開討論会も昨日行われたようです。今日の朝日新聞によれば、日の丸・君が代については、浅野氏は「強制を改める」とし、吉田氏も、「日の丸・君が代の強制を違憲とした東京地裁判決を受け入れる」とされているようです。この問題が、少なくとも都知事選のひとつの争点となってくれたことに、都民のひとりとして、ほっとしています。これは、教育の問題であるだけでなく、良心の自由の問題でもあるとおもうので、「強制」に歯止めがかかることを祈らずにいられません。
posted by 静川夏理 at 21:18| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウザイ!国旗と国歌・卒業式、高校生の本音

そうですね、「君が代・日の丸」賛成派も反対派も、式の当事者である生徒たちから意見を聞くことがまず第一のはずですね…
ウザイ!国旗と国歌・卒業式、高校生の本音 (JANJAN 3/14)
posted by みつのぶ at 09:26| 東京 不明| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月15日

壊憲は、34名の与党議員で始まった

ちっとも盛り上がりませんが、仮に国民投票法についての世論がいくら盛り上がったとしても、法案を通すのは国会ですから…。今日、34名の与党委員による強行採決によって、1億人が反対したとしても、壊憲への電車道はすでに始まったようです。もう悠長に構えてはいられません。

社民党:憲法国民投票法案の公聴会開催の議決強行に抗議する(談話)
憲法調査特別委員会・22日の中央公聴会開催を強行採決 (辻元WEB 3/15)
与党の暴挙に怒りの声−3月22日に議面集会
日本国憲法に関する調査特別委員会
怒りに燃えた日(福島みずほの国会大あばれ 3/15)

TBS動画ニュース
posted by みつのぶ at 22:32| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

人権感覚とは?

柴田さまが、コメントしておられましたが、日本人の「人権」意識は、国民の側も、政治指導者の方も、両方、外から見ると落第のようです。伊藤真さんは、人権とは、「国家と個人とが対立したときに、個人を守るための理論に他なりません。国家が何か不正を働いた疑いがあるときに、その国家の責任を免責するというような国家に都合のいい理論ではない」、また「人権感覚とは、弱い者への配慮の気持ちのことです」とされ、これが欠如しているからこそ、安陪首相の「従軍慰安婦」発言や柳澤厚生労働大臣の発言が外国からあれほど非難されたのだと言われます。周防正行監督の映画『それでもボクはやってない』を見たときの感想を思い出しました。『マガジン9条』は、100号記念だそうで、とてもおもしろいです。
伊藤真の憲法手習い塾:「人権感覚」
posted by みつのぶ at 11:51| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

本気でこのまま国民投票法を成立させるつもりですか?

本ブログを見てくださっている方には、先刻ご承知のことであり、問題は、まったく無頓着な大多数国民にいかに知ってもらうか…ではありますが、「壊憲・廃憲準備法」の問題点が一目瞭然のリーフレットです。
本気でこのまま国民投票法を成立させるつもりですか?(自由法曹団作)
国民投票法案 衆院通過は来月中旬以降 公明に配慮、自民先送り (北海道新聞 3/15)
posted by みつのぶ at 08:58| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月14日

カトリックと信教の自由(3)

日本カトリック教会全体としては、切支丹時代、江戸〜明治期および第二次世界大戦時のキリスト教迫害をどうみているのでしょうか?…
信教の自由と政教分離に関する司教団メッセージより (2007年2月21日公表)
posted by みつのぶ at 23:22| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

憲法調査特別委員会は異常事態

大多数の国民は、壊憲手続き法案の中身も危険性もほとんど知らず、今日もそれぞれの一日を過ごしたのでしょうが、その間に反対勢力の命運はすでに風前の灯になっているようです。社民党の辻元さんと共産党の笠井さん、孤軍奮闘なのか「硫黄島」状態なのか…
憲法調査特別委員会は異常事態 (辻元WEB)
posted by みつのぶ at 22:17| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ビデオプレス」のメッセージ

卒業式もたけなわなのでしょう。近くの都立高校にも「卒業式」と幕が張ってありました。静寂でしたが、あの中でも「立つか」「立つまいか」先生たちの葛藤があったのでしょう。…がっかりしたり怒ったりすることの多いこのごろの政治情勢ですが、一滴のなぐさめ=映画「君が代不起立」を製作された方々のインタビューです。
法学館憲法研究所「今週の一言:君が代不起立!」
映画の中心人物のお一人根津公子さんと語り合う気軽な催しもあるようです…続きを読む
posted by みつのぶ at 21:59| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月13日

カトリックと信教の自由(2)

江戸時代初期の徹底的な迫害で、切支丹たちは、棄教するか殉教するか地下に潜るかというところに追い込まれました。潜伏切支丹たちは、長崎の浦上・湾口の島々・外海・平戸・生月などで生き延びました。浦上は、とりわけ秀吉時代から迫害を逃れ、信仰の安息の地を求めて全国から人々が集まってきたので、信仰も篤く、地下組織もしっかりしていました。その人々が、江戸から明治への変わり目の時に自らの信仰の自由に目覚めて立ち上がったのが「浦上四番崩れ」という出来事です。浦上天主堂には、この「思想・良心・信条の自由」を日本において初めて公に自覚したことの矜持を誇らしく語る碑が立っています。この事件については、遠藤周作の『女の一生(第一部キクの場合)』がとても良い手引きになると思います。
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posted by みつのぶ at 23:13| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

市民の手づくり裁判闘争−安陪首相を訴える

「昨年12月の教育基本法改悪、防衛省昇格から、改憲手続法、共謀罪新設、米軍再編などなど 日本は与党の数の力を持って「戦争のできる国」への道を突き進んでいます。それは音を立てて流れる激流になろうとしています。今、止めなければ取り返しのつかないことになるでしょう。私たちの子どもたちの命、そして彼らに殺される外国の子どもたちの命を守るため、今の今、大人たちが命がけで考え、行動するしかないと思います」。…ほんとうにその通りです。できることはなんでもやってみるべきですね。そこから人の輪が拡がっていきますように!
「改正」教基法は違憲・違法だ!提訴します (JANJAN 3/13)

杉並の不当な教科書採択取り消し裁判の会
愛媛の教科書が大ピンチ
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先生が生き生きできないのなら…

今朝の朝日新聞のアンケートによれば、国民投票法が今国会で成立することに賛成の人は48%だとのことで、いささかショックというか、「えっ?なんで?」と「ああ、やっぱり…」の相半ばする思いです。マスコミが、例によって、すでに成立が前提であるかのように報道しているし、「60年もたった古い憲法を変えるための手続きすら決めていないのは怠慢だ」などとの安陪氏らの言葉に、よく考えもせずに同意してしまう相変わらずの日本の人々です。教育関連法案も、福島氏がおっしゃるように、とんでもなくズサンなものなのに、こんなにすいすいと当然のことのように法案化されていく。根津公子さんや君が代・日の丸不起立の先生方をクビにするための法律であるのに。「義に飢え乾く人はさいわいである。その人は満たされる」(マタイ福音書5・6)…十字架を通してのみで、ですね。
教員免許更新制について考える (福島みずほのドキドキ日記)
posted by みつのぶ at 21:29| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月12日

憲法改悪反対ヒューマンチェーン

今日の催しの速報です。
憲法改悪反対ヒューマンチェーン (辻元WEB 3/12)
posted by みつのぶ at 22:03| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カトリックと信教の自由(1)

権力が権力としての自己目的に到達したとき、つまり自分を絶対化するとき、あるいは民に自分の意志を絶対的に強制しようとするとき、キリスト者は、敏感に反応せざるをえません。この人々にとって絶対的なものとは、この世の利害関係を超越した「神」に他ならないのですから。歴史において、権力の自己絶対化が激しくなったとき、キリスト教は「殉教者」をだしてきました。切支丹時代しかり、明治の国家神道政治の開始時代しかり、第二次世界対戦中しかり…。そのことを溝部司教は、日本の「国是」と一神教との相克として語っておられます。…わたしとしては、「一神教」というより「三位一体」の神、すなわち「愛と交わりの神」との相克であると言いたいですが…
殉教者は政治犯か (溝部脩司教、カトリック新聞 2006917日)
posted by みつのぶ at 21:49| 東京 ????| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「国民の対話」<「国家の命令」の国にどんどんされていく

改悪教育基本法の具体化法案が、戦後60年間の日々の教育実践の歴史をローラーのように一気に押しつぶしていきます。その戦法で「国民投票法」も通して、最終目標の憲法までおしつぶすつもりでしょう。一番憤りをおぼえるのは、「国民にきちんと理解させて、そこから判断させる」という、根津公子さんはじめ不起立を実行しておられる先生方の教育原則を首相自ら真っ向から否定している政治手法です。「わかっていないうちに、自分に都合の良いように、みんな決めてしまえ」というズルです。こういう人々に「教育」を語ったり、まして教育についての法律をつくる資格はありません!
中教審が教育3法案答申−国の介入を強化 (しんぶん赤旗 3/11)
私のコメント−「私は国民投票法案に反対です」 (レイバーネット 3/11)
posted by みつのぶ at 21:10| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟・東京地裁に提訴

東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟が、3月9日(金)東京地裁に提訴されました。 以下、原告団の声明です:
東京都小中学校「君が代」訴訟原告団声明
東京〔日の丸・君が代〕処分取消訴訟提訴にあたっての声明
また,集会,裁判・人事委員会審理の日程も紹介します。傍聴に出かけてみましょう。
@ 不起立者等支援・入学式直前四者総決起集会
(四者:予防訴訟をすすめる会,被処分者の会,被解雇者の会,不採用撤回を求める会)
「9・21東京地裁判決を武器に、「内心の自由」を守り抜こう!不起立・不伴奏者を孤立させるな!職場ぐるみで闘おう!」
    日時:3月17日(土) 13時30分〜16時40分
    場所:全水道会館(JR・都営地下鉄水道橋、都立工芸高校北隣)
    参加対象:教職員
A 東京「君が代」裁判(04年処分取消訴訟)
   4月19日(木) 13時集合 13時30分〜14時  東京地裁103号室
B 「再発防止研修」取消裁判第14回口頭弁論(結審)
   3月15日(木)10時30分集合 11時  東京地裁103号室
C 「不採用撤回」裁判第10回口頭弁論
   4月12日(木)13時10分  東京地裁710号室
D 「予防訴訟」控訴審第1回法廷
   6月14日(木) 13時30分集合 14時  東京高裁101号室
posted by みつのぶ at 20:47| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中教審答申

 中央教育審議会の答申に関する報道です。東京新聞3月11日
 教育委員会に対する国の「是正・指示権」とともに、学校教育法の改定により、「『わが国と郷土を愛する態度』を義務教育の目標に盛り込むこと」が提言されたようです。
posted by ライムンド at 01:43| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ちょっと待って。

  「国民投票法案」に関してこのような報道がありました。時事通信3月11日
 「月内(衆院)通過見送り」と報道されていますが、今月中に衆院を通過させることがあくまで既定の事実であったかのような報じ方はいかがなものでしょうか。教育基本法と共に、きわめて重要な法案であるにもかかわらず、一般的な関心がこのように薄い中での採決は、民主主義の形骸化ということを超えて、その「死」ともいうべき事態へとつながりかねないと思います。
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posted by ライムンド at 01:23| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月11日

「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶ」君が代・日の丸不起立者

「君が代・日の丸」や皇室についてめったやたらのことを言うと、どこからか圧力がかかったり、闇討ちを警戒したりせねばならなくなるという不幸な状況がありますが、現政権が、日本の権力者の常套として、それらを自己の意思実現の政治的手段として利用する以上、その「政治的な」真相をタブー視していてはいけないのだなと思います。キリスト教は、結局、そうした「権力者」の思惑によって迫害されてきたのですから。その点で、以下の記事は、問題を客観的に考えるのに役立つと思います。「終戦の詔勅」というものも、「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び…」の部分くらいを耳にしたことがあっただけですが、初めて読んでみました。たしかに「国体の護持」と書いてありますね。戦後レジームのボタンの掛け違えはここから始まったのでしょうか?
posted by みつのぶ at 21:14| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月10日

『君が代不起立』根津公子さんの「停職出勤日記」(2006)

映画『君が代不起立』は、2006年9・21の東京地裁勝訴判決のところで終わっていて、根津先生の前任校の生徒たちとの別れや、新任地にどのように受け入れられたかは描かれていませんでしたが、先生ご自身が、映画に収録されなかったその頃の毎日の思いを語ってくださっていました…。
『君が代不起立」の根津公子さんの「停職出勤日記」(2006)
根津公子さんのページ 
映画の方は、また大がかりな上映会が催されるそうです…
『君が代不起立』東京上映会第二弾を緊急企画
posted by みつのぶ at 20:49| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする